反日と親日 2014 1 19

 日本人の多くは、中国の反日に対して、
「困ったものだ」と考えているでしょうが、
実は、中国が親日になった時も、
日本にとっては、危険があるのです。
 もちろん、反日が激高するのが、
一番、危険であるのは間違いありませんが、
やはり、親日でも、リスクがあるのです。
 逆説的になりますが、
中国の指導者が、一定の反日である限りは、
安心して見ていられる部分があります。
 それは、なぜかというと、
自分の権力基盤が弱いから、
反日という政治道具を使って、
国内をまとめているわけです。
 これが、カリスマ性があって、
強力な指導者になると、どうなるか。
 まず、韓国と台湾を日本の影響下から引き剥がします。
これが成功したら、次に、日本を取り込もうとするのです。
その時は、日本をおだてるというか、懐柔策を取るでしょう。
日本の優秀な人材と工業力を手に入れる必要があります。
 これは、会社で言えば、自社で高度な技術を開発するよりも、
高度な技術を持った会社を買収した方が早いという理屈と同じです。
 脅せば、優秀な技術者が流出してしまうので、
あくまでも友好的な買収を装う必要があります。
 確か、2012年か2013年に書きましたが、
中国の最終的な目標は、アメリカ打倒です。
アメリカを打倒するには、どうしても日本を取り込む必要があるのです。
 こうした長期ビジョンがあるにもかかわらず、
アメリカ人は、お人好しですから、
能天気にも、「アメリカは中国と新型の大国関係を築いてもよい」と言っているのです。
アメリカは、結局、「庇を貸して母屋を取られる」ことになるでしょう。
 そもそも、新型の大国関係というのは、
あくまでも「過渡期の関係」でしょう。
 長い世界史を見れば、
中国が唯一の超大国であった時代は、何度もあります。
やがて、アメリカに中国と内通する人がたくさん出てくるでしょう。
 時々、中国では、バブルが崩壊したという評論を見かけますが、
そうなったら、今度は、北朝鮮のような「先軍政治」を行うでしょう。
その時は、強力な軍事指導者が政権を取っているでしょう。
だから、中国でバブルが崩壊するのも、リスクがあります。
 いずれにせよ、中国が反日から親日に転化する時は、注意が必要です。
要するに、内部の体制固めが完成したということを意味します。
そういうわけで、「昔の親日」と「将来の親日」は、中身が違うのです。

隷従への道 2013 12 31

書名 Newsweek ニューズウィーク日本版 2013 12 24

 今日は、「オバマの対中政策は迷走中」という記事の中から、
気になる点を引用しましょう。

「中国の機嫌を取るライス補佐官」
 なぜ、ワシントンの対中姿勢とアジア政策は、
ちぐはぐなのか。
 理由は、いろいろ考えられるが、
最も説得力があるのは、
2期目のオバマ政権における人材とリーダーシップの欠如だ。
 ドニロンに代わって、
国家安全保障問題担当の大統領補佐官に就任した、
スーザン・ライスは、アフリカと平和維持が専門だ。
(中略)
 ライスは、東シナ海に言及した時も、
「尖閣諸島」には、まったく触れないなど、
中国のご機嫌取り的な発言が目立った。
 これは、彼女の前任者や、
国務省や国防総省の専門家の姿勢とは、
明らかに異なる。
(引用、以上)
 確かに、軍事力では、優勢ですが、
精神的には、アメリカは、中国の属国になりつつあります。
 私は、2013年3月10日に、
「共和党の不満」という文章の中で、
「オバマ政権は、親中政権である」と指摘しています。
 だからこそ、日本が、対中国の問題で、
アメリカを当てにするのは、大きな間違いです。
 日本が、オバマ政権に対して、
「中国問題で困っている」と言っても、
親中政権であるオバマ政権は、当惑するだけです。
 以下の「メディアの苦境」を読めばわかりますが、
もう、アメリカは、中国によって買収されてしまったのです。
もはや、「北米州アメリカ県」という感じです。

メディアの苦境 2013 3 10

「空を制するオバマの国家戦略」(実業之日本社)から引用しましょう。
 中国の買収工作の凄まじさは、ホワイトハウスや議会だけではない。
新聞部数の低迷に泣く、アメリカの大手メディアにも及んでいると見られている。
 アメリカの有名メディア、
ニューヨークタイムズやワシントンポストは、
「中国に半分買収されている」と大使館関係者が嘆く。
 ニューヨークタイムズなどは、
中国共産党の英文機関紙「チャイナ・デイリー」を最近2年間、
毎月1回〜2回程度、折り込み配布しているほどだ。
 「チャイナ・デイリー」は、中国共産党の宣伝機関紙だ。
つまりアメリカの読者に、その宣伝新聞が毎月配布されていることになる。
 こうした中国の機関紙を配布するという「中国向けサービス」に、
アメリカの有力二紙は、せっせと励んでいる。
 このような実態を知らずに、
ニューヨークタイムズの「ご宣託」とばかりに、
「中国擁護・日本非難」の評論記事を、
日本の大手メディアが掲載すると、
これは、中国の毒牙にかかってしまうことになる。
(以上、引用)
 これは、「中国はアメリカを買収できるか」という節にあります。
その節の中の「中国のアメリカ買収工作はメディアにも進行」から引用しました。
 そのほか、いろいろな分野において、
中国によるアメリカ買収工作は、成功を収めつつあります。
 それに比べれば、日本は、
アメリカのように買収されず、孤軍奮闘しています。
それが、中国から見れば、実に腹立たしいのです。
 日本と中国の関係は、少なくとも1000年以上、
両国とも歴史が長い国なので、それ以上かもしれません。
お互いに、手の内が、よくわかります。
 もちろん、日本人だって簡単に取り込まれてしまう人が多いでしょうが、
「歴史の知恵」を思い出しながら、うまく対処している人も多いのです。















































































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